4年目の5月9日に

今年の春、桜が所々で満開だった頃、
南青山MANDALAでの仲井戸麗市ライヴを観る前に青山霊園を散歩した。
区道を抜け、中央の交差点から乃木坂トンネル方面へ歩く。

自分がどこを歩いているのか、すぐには気付かなかった。
突然、目の前に、決して見慣れてはいないのに、
絶対に忘れることができない景色が飛び込んで来た。

ほとんど人がいないこの場所に、あの日は数万人が集まった。
2009年5月9日。

もう4年なんだ。

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忌野清志郎 ナニワ・サリバン・ショー 感度サイコー!!!

ナニワ的というか、大阪ノリな点については仕方が無い。
そういう映画だし、そういうライヴだったわけだし。
ただ、スマートに清志郎のライヴ部分だけを観たいという、
そんな僕のようなファンも満足できる映画だと思う。

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2001、2004、2006年からのダイジェスト映像を、
架空のラジオ番組やランナー間寛平などと絡め、
それらがすべて1本に繋がる編集となっている。

最初に書いたように、個人的にはライヴのシーンが目当てだった。
前半は楽しく観ていられた。
特に「うしろの奴等のために」と「カニ」は楽しい。
こういう清志郎はとてもいい。

共演シーンについては、これはもう好き嫌いがあるし、
当時と今では、その状況があまりにも違っているので、
見方と聴き方が変わってしまったものがある。
これはしょうがない。

そんな中で、僕がいちばん おおっ! となったのが布袋寅泰。
清志郎と並んだ絵の、この良い意味での違和感。
更に、共演者の中でいちばん危ない雰囲気を出していたのも布袋だろう。
良くも悪くも、枠からはみ出すことが無い共演ばかりの中で、
清志郎と布袋は間違いなくはみ出していたと思うし、
二人のシーンからは、実にロック的なものを感じた。

実際にその場で観て聴いてはいたが、あらためてHISが良かった。
生のほうが強力だったけれど、坂本冬美のヴォーカルはやはり凄いと思う。
そしてバックの演奏も感動的だ。
何より「幸せハッピー」という名曲がどうしたって素晴らしい。

「スローバラード」のシーンでは、気がついたら僕自身も口ずさんでいた。
思えば、RCサクセションのライヴでは、毎回この曲は清志郎と一緒に歌っていたものである。
それを再び映画で体験できて嬉しかった。

いちばん気になっていた人…チャボがどう絡んでくるのかは、
そのシーンは " そうきたか " と " やはりそうだよな " という気持ちとが半々か。
ただ、個人的には観ていて辛く、切なくなるシーンだった。
今にもチャボは泣いてしまうんじゃないか…とさえ感じたほどだ。

それにしても最後にこんなシーンが用意され、
二人の「夜の散歩をしないかね」が流れる。
そしてエンディング・ロールでの「Oh! RADIO」の編集に、
更にダメオシの月明かりの夜空に…。

悲しい気持ちで清志郎に接することはほとんどなくなっていたが、
この映画を観て、再び引き戻されてしまった。
制作サイドにとっては、おそらく僕のような感想は本意ではないだろう。
でも、そう感じてしまったことは事実。
ただし、清志郎の素晴らしさも間違いなく感じることができたことも事実。
きっと、今後もこの二つの事実を僕は感じ続けていくのだろう。

     **********

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映画の前にはナニサリカフェで待っていた。
もちろんテーブルはチャボの…だ。

清志郎からセイ・コウ・イへのメッセージ

必要があってJAF Mateのバックナンバーを探すために部屋をゴソゴソ…。
こういうときは、いつものことだが、本題から外れていくことになるわけで、
案の定、お目当てのもの以外に目が行ってしまうことになる。

ということで、出てきてしまったのがこの雑誌。
月刊ロッキンf 1980年12月号。表紙は仲井戸麗市だ。
80年の12月号だから、RCサクセションの 『PLEASE』 発売前になる。
この号では清志郎とチャボの対談が掲載されていた。

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ところで、以前にここにも書いたような記憶があるけれど、この対談。
例のRC本の決定版である 『愛しあってるかい』 のページ欄外に載っていた、
清志郎語録とチャボ語録で取り上げられていた発言が満載なのだ。
間違いなく、この対談からチョイスされたのだろう。
その意味で、今となってはとても貴重な記事になっていると思う。

さて、今回取り上げたいのはこの対談ではない。
珍しく隅から隅まで読んでみたのだが、ちょっと面白い記事を見つけたので、
自分のための記録を兼ねて、紹介したいと思う。

それは、雑誌の後ろのほうにある " 夢の島 " というミニ・レヴューのページだ。
はやり歌、風俗、プログレッシヴ、JAZZ、CINEMA、BOOKS の6つのテーマで、
それぞれで、おそらく専属(?)のライターが書いているページなのだけれど、
この中の JAZZ では、生活向上委員会の2ndアルバムである、
『ダンス・ダンス・ダンス』 が取り上げられているのだ。
まぁ、これだけならば読んでオシマイなんだけれど、
何とここでは忌野清志郎からのメッセージというカタチで掲載されているのだ。

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特別に寄稿したものなのか、実際にレコードのライナーに載っていたりするのか、
その掲載の経緯も含めて詳しいことはわからないが、
内容は清志郎らしくなかなか面白いし、とにかく貴重な記録であることも間違いないだろう。

" オレは Jazz なんか昔から大ッキライなんだ " で始まるのだが、
" だけど、だけど、Wooベイビー、セイ・コウ・イはちょっと別だぜ " と続く。
そして " 生向委が、ロックン・ロール・バンドだなんて言わないよ " と書きながらも、
" だけど奴らは、まるでロックン・ロールしてるぜ " とくる。
この辺が、実に忌野清志郎していて最高だ。
更に素晴らしいのは、まるでステージでのMCのような文章になっていることだ。
試しに、挙げた部分だけでもいいから、
RCのライヴで清志郎がしゃべっているのを想像しながら読んでみるといい。

どうですか?
バッチリでしょう?

ということで、全文を記録しておきます。

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